【書籍】SL機関士の太平洋戦争

 SL機関士の太平洋戦争

とある雑誌を読んで補給制動のことを知ってから機関士という職業のことが気になるようになりました。蒸気機関車のメカニズムの部分はある程度理解はできているものの、それを動かす人や動いていた時代のことに興味が向いたんだと思います。もともと歴史好きなのも影響してるのかな。

そしてたどり着いたこの一冊は、自動車関係のライターで「SL甲組の肖像」で知られる椎橋俊之さんが書かれたもので、元機関士の人たちへのインタビューを書籍にまとめたものです。まさに当時の”現場”を知る人たちの証言なのでとてもリアルです。個人的には、鉄道連隊、樺太鉄道、舞鶴からの引き揚げ列車の話がとても興味深かったです。有名な醒ヶ井でのD52の爆発事故の件にも触れられています。

日本のSL史で一番過酷な時期を取り上げているだけに、辛い気分になる箇所も多いですが、この一冊を読んで改めて足回りの打検の痕を見ると、その一つ一つが歴史そのもので皺や年輪なんだなぁと思いました。

汽笛を聞きたくなる一冊でした。

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