【写真集】蒸気機関車百景(藤田弘基)

 蒸気機関車百景-平凡社

たまには撮影以外のことも書いてみようと思います。
最近SL関連の写真集や書籍を読んでるので紹介します。

まずは、初めて買ったSLの写真集。
藤田弘基さんの「蒸気機関車百景」。

鉄道写真よりも山岳写真が有名な方だそうで、NHKスペシャルで特集されたり宮古市に展示ホールがあったりするみたいです。

僕自身ももともと風景写真が好きだったのでこの写真集を買いました。

風景鉄というといわゆる”映え”中心の、有名撮影地+夕日みたいなのをイメージしてたんですが、この写真集は山岳写真家ならではの健脚を活かした作品がたくさんあってとても感動しました。

撮影時期は昭和40年代の後半。函館本線の普通列車運用のC622やD52、関西本線のD511など貴重な写真が入っています。個人的には明知鉄道のC12230の現役時代の写真が見れたのが嬉しかったです。他にも日豊本線でお召列車をC56の重連が牽引したときのものや只見線のC11もあります。あとがきで30年代のモノクロ写真も少し出てきます。

撮影地が、時勢的なこともあるかと思いますが、北海道や長野以北と九州が中心で呉線の写真が一枚も無かったのがちょっと残念でした。なのでC59の写真がありません。山陰本線の写真は数枚あって、夕日をバックに惣郷川橋梁を走るD51の写真がすごくかっこいいです。

撮影機材は、リンホフのスーパーテヒニカⅤとハッセルの500CMなど。
まさかの大判と中判w山岳写真家らしい機材かもしれませんが、スーパーテヒニカなんて1枚撮りだし(;´Д`)場所によっては日に10本くらいは運用があったとはいえ…びっくりしました。リンホフの流し撮りの写真もあるし…。フィルムがデータ化できるようになったのがきっかけでこの写真集を出されたそうで、元が大判なだけあってめちゃくちゃ綺麗です。実はフィルムカメラも好きなんでちょっと心が揺れました(笑)
稀に中判カメラを使ってらっしゃる方はおみかけしますが、大判に出会ったことはありません。この時代には結構いたのかなぁ。ちょっと羨ましい。

最初この写真集を手にしたときは写真そのもののクオリティーにしか目が行きませんでしたが、鉄道の知識が深まるに連れて「年代からしてこのC622は普通運用だな」とか「花輪線のハチロク三重連!かっこいい」とか被写体の価値もわかるようになって、いま二度目のオイシイ時期を迎えてますw

図説や小説もまた紹介したいと思いまーす。

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