映像作品に登場する機関車 vol.1 ハンガリー国鉄424型

もう1年以上まともに撮り鉄をしていない。


もはや事実上の引退か?(´;ω;`)


とは言っても喫煙衝動は抑えられず、気が向けばいろいろと調べ物をしている今日このごろ。今回から数回に渡って(飽きるまでw)映像作品に登場する機関車に焦点を当ててみようと思います。

ここで言う映像作品とは、映画、ドラマ、アニメ、MV、CMなど静止画以外の比較的広範囲なものを指します。

静止画については、情報量が少ない割に対象が大きく増えると思ったので除外。また機会があれば「うちのおじいちゃんと一緒に写ってる機関車が何か知りたい」みたいなことにも挑戦しようかな。


今回のvol.1ではハンガリー国鉄の424型をピックアップ。我ながら相当マニアックなところから入ったなとすでに後悔。大人しくC6248とかにすればよかった…。

登場作品は映画「アンダーワールド」(2003年公開)。

ドラキュラvs狼男の仁義なき戦いを描く全5シリーズの第1作。とにかく主演のケイト・ベッキンセイルが美人。黒いボンテージを着て重量級の拳銃を両手で撃ちまくる姿が最高。マトリックスのトリニティを彷彿とさせますが個人的にはこちらの方が好み。僕も撃たれたいむしろ踏まれたい

件の機関車はとある人物が乗る列車の牽引機として登場。残念ながら走行シーンはありませんが、駅で停車するまでの徐行シーンは見られるので、ちょっとだけ走行音とドリフト音も聴ける。でも音は合成かも。蒸気も多少は出てるけど停車中の蒸気はよく見ると合成を重ねてあるのがわかる。もしくは発煙筒かも。それでも、ハンガリーの駅の雰囲気とよくマッチしていて照明の当て方もよく、暗闇の中で黒光りする姿はめちゃくちゃかっこいい。アングルも最高でカメラさんはもしや鉄ヲタ?と思うくらい。

このロケ地はブダペスト東駅という現在でも市最大のターミナル駅となっていて、1800年代後半の建築様式が残る貴重な駅舎らしい。作品自体があまり日本では売れていないのか、ロケ地がすぐに見つからずにちょびっと苦労した。シーンとストリートビューを見比べてなんとか特定(;・∀・)駅の北6kmほどのところに保管場所であろう機関庫があったのがラッキーだった。


この機関車はハンガリー国鉄の名機のひとつで、重油専燃の424.247と石炭専燃の424.009の2両が稼働中。HPを翻訳した感じだと定期列車を牽いているようで、2020年の11月に009が検査終了して本線復帰した模様。

映画に登場するのは424.287。営業運転終了が1999年、映画の公開が2003年、運行終了が2005年とのことなので、ほとんど撮影用に修繕したと言ってもいいくらい。修繕の過程が少し複雑で、この287の中身は実は285。かなりの部品を285から流用したそう。オリジナルの287は現在は284に改番されて展示されているらしい。自分でも何書いてるかわからなくなるw

現在の287は、Wikipediaには車両工場に展示されていると書いてるけどはっきりしない。いろいろと画像を漁ってみた結果、2010年3月にRed star graveyardという車両の留置場(さすがにこれは展示とは呼べない…)に居た写真を見つけた。この写真の投稿者さんいわく、現在は修繕されてブダペスト交通博物館にいるとのことだけど、そちらには001しか見つからず。もしかしたらハンガリー鉄道歴史公園の扇形車庫にいるのかもしれない。

この3つの博物館?はすべてブダペスト東駅周辺にあるから見えるところにあれば簡単に見つけられそうではある。




合計で19両の保存機がある当機(Red star graveyardにあるものは部品取りかもしれないけど)は、除煙板の有無でかなり印象が変わる外観で、無しだと日本の9600型のようにも見える。諸元的にはD51型と同等レベル。軌間が広い分パーツ間にゆとりがあるためそう見えるのかも。

おどろいたのはその製造期間で、1924年から1958年にかけて34年間生産されたそう。しかも完成は1918年だというからWW1からWW2後まで続いたことになる。日本のSLが軒並み10年程度だったことを考えるとなかなかに長い。単に設計に問題が少なかったというのももちろん理由の一つではあるけど、敗戦国だったということが大きく影響している。

2回の大戦で国土とともに当時は欧州最大規模と言われた鉄道網も失い、戦後賠償やスターリニズムも絡んで蒸気機関に代わる主力電気機関車が就役したのは1964年。1945年に電化区間は登場していたものの、510両ものアメリカ陸軍製のSL(S160型のちのハンガリー国鉄411型)を購入して再建を図らねばいけないほどだった。


そういった歴史を垣間見るとこの424型が誇らしげに展示されているのが頷ける。この映画の登場シーンにももしかしたらそういった思いが影響しているのかもしれない。ほんの数秒だけど最高の晴れ姿だと言っても過言ではないと思う。


ぁあぁ…また行きたいところが増えた(´・ω・`)


次回は…無難にBack to the future 3の機関車にしよう。
Wikipediaで大体解決するしw

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